単身赴任先に向かう「のぞみ」は西に向かっていた
真冬の美しい富士山を車窓に眺めていると、
昨夜、官能に喘ぐ妻の裸身が思い浮かんできた

昨夜は再び単身赴任先に向かうなごりの夜だった
三週間ぶりに交わった妻との性行為
すべてを夫に身を委ねてくれた妻の裸身
絶頂に向かう妻の顔は、悶え喘ぎ苦悩に歪む妖艶な表情だった
その面影が忘れられない

仄かに照らす常夜灯の下で
膨らむ乳房から下腹部に向かう柔らかな白い曲線に
その仰向きの妻のからだに愛撫し覆い被さって
男女の体が絡み付いて一つの肉塊となって動きを繰り返していた

三週間ぶりに男を迎入れた妻は、激しい絶頂感を繰り返し味わっているらしく、
苦しそうな吐息をし、下半身には男隗をしっかりと受け入れ
両脚を夫の背に絡ませて、上半身は反り身の姿勢に曲げて、
女体のすべてを夫に預け、されるままに身を投げ出していた。

夫の律動を繰り返し受けながら、
時々、夫の執拗な接吻から必死にもがいて口をはずそうとし、
顔を左右に激しく揺すって、
乱れた髪を枕にまき散らし、
顎を突き上げるようにして額に眉間をよせ
微かに開いた口からは熱い息をついていた。

仄かに照らす灯の下に浮かぶ紅潮した顔には、
汗の粒が滲み出て無数に光っていた。

呻き声が出るのを必死と堪えている様子だった。
逃れようとする妻の体をしっかり押さえて
最後の律動を繰り返す。

やがて妻は絶頂の痙攣を繰り返し起こし
それがだんだんと激しい衝撃の連続のようになっかと思うと
女体が硬直して呻き声を上げ絶叫していった

夫に尽くしてくれた愛しい妻の裸身が車窓に浮かんでくる