初(精)通を体験してから 夜布団に這入ると、どうしても ペニスに手が行きます。しかしまだ 手を筒にしてシゴクことも知らず、勃ったペニスの先端を 掌で包んで揉み廻すだけでした。
 可笑しいのは まだその頃は快感の意味も判らず、?ペニスを弄るとズキズキして イイ気持だけど、ネバネバしたモノが出て 困っちゃうなぁ…?ぐらいの認識だったことです。ペニスもまだ包茎で 勃っても少しグランス(亀頭)の先が覗く程度でした。だから快感は良いのですが あのネバネバが出ると始末が大変なのです。便所へ行き大きい方へ這入って錠を掛け ペニスの皮を剥いてチリ紙で拭くのが、まだ先端が敏感で 妙な感じで困ったのを憶えています。便所でヤレば 始末には良いのですが、何か寝ながらイイ気持になりたくて やがて射精を目的にヤルまでは寝床でヤッテ居ました。

 その内に寝床で 何かの拍子に俯せの状態でペニスが勃ったとき、身体を動かすと ペニスの裏側が擦れてイイ気持になるのを知りました。何やらヒトには見せられないことだとは感じているので、傍にお袋の居無いときに 色々ヤッテみます。敷布団への擦り付けも大分ヤリましたが 何だかペニスが潰れるような気がして、次第に 掛け布団を右や左に捲き込み、その掛けと敷きの隙間に斜めに身体を預けて 上下に腰を擦り付ける方法を覚えます。これはなかなか具合が良く 毎日布団に這入ると直ぐその態勢で、ペニスの裏を擦り付けては 所謂オカズも無く、ただソレだけの快感を 貪っていました。

 そのように擦り付けの 形は極まって来たものの、例のネバネバの件は 相変わらずです。チリ紙を宛行って見ましたが やはり後の始末はしなければなりません。そして幼稚な頭で考えたのが 「どうにかイイ気持にだけなって ネバネバが出無いように出来ないか」と云うことでした。そのときの自分の身体を観察していると ズキンズキンするときに、ペニスの裏あたりが キュンキュン絞まる感じがするのに気が付きます。「そうだアノとき ココを抑えてみよう!」‥ そこで擦り付けてそろそろクルぞと云うとき、右手をペニスの付け根の肛門側に差し込み 指先でソコをグッと抑えてズキズキを愉しみます。

 「アァ…」と快感を味わった後も じっとソコを抑え続け、暫くして左手の指先で 恐る恐る包茎の先端を探ってみます。「大成功!…」です… あんなにズキンズキンしたのに濡れて居ません。この快感を貪る行為を 何と呼ぶのか知りませんでしたが、取り敢えず こうすればパンツを汚さずに済むようになりました。ただこの方法も そのままではダメで、少し落ち着いたら 小便で洗い流した方が良いことも判ります。この方法は 大学へ行くようになって、貝原益軒の養生訓の「接して洩らさず」を知り ?あ… オレのヤッテいる方法だ!?と思い、益軒の方法が外力で無いのも知らず 何か少し得意な気がしました。

 この方法は 私には大発見で、ヒトには云えませんが 色々と応用がヤリたくなります。始めに寝床のほかでヤッタのは 電車の中でした。今迄は電車の中で そんな気は全く無かったのに、「デキル」と思ったら 通学の電車で 立ったまま運転席の壁やドアに向うと、ペニスはもう ピンピンに突っ張ります。右手をズボンのポケットに入れ ペニスを上向きにし、指先だけで ペニスの裏を擦ります。快感が来る直前に その手を奥にズラして例の急所を抑え込みます。それに慣れると 今度は授業中です。筆記の少ない科目で 右手に鉛筆を持ち、左手でペニスを勃て 静かに擦ってイイ気持を貪るのです。

 そんなことをしている内に学校では 妙なことが流行り始めました。それは下半身を裸にする 「解剖」アソビです。私の中学時代は まだ男女共学は無く、男子校の戦争中からの流れで予太っても軟派はありません。一般には 硬派・蛮カラの気風でした。だから性の知識も情報が無い上に 同性愛的な気風も剥き出しには無く、気の合うヤツ等が好意を持つと 「連れ立って歩く」、お稚児さん風な触れ合いが限度でした。私なども色が白くて力が無く 今で云う番長のボスに可愛がられていましたが、肉体的な強制は 何も無く、校内の行動で一緒のグループに入ったたり 下校時に ツルンで歩く程度でした。

 中学校では 戦争中からの食料事情で、とても 修学旅行など出来ませんでした。しかしそれでも 年に1回の合宿があります。何せ年頃が 陰毛の生え掛かる一番恥ずかしい時期ですから、風呂場ではみんな 僅かに生えた股間を隠すのに一生懸命です。そんな行事が終わってホッとした頃 「解剖」の嵐が吹き始めました。中学生の頃は 一番発育の差が大きい時期で、早い奴は既に陰毛もフサフサ生え揃って 合宿の風呂場でも堂々と振舞い、羨望の 視線を集めていました。そう云う身体のデカいボスが 「この間 みんな隠し捲くっていたのを、ヒン剥いて 良く見ちゃおう!」と思い付いたのです。

 毎日昼休みになると ボスが我々子分を連れて、犠牲者を選び 子分が数人でソイツを押さえ込んで下半身をヒン剥いて晒し者にするのです。私もなども いつヤラレるかとビクビクしていましたが、ボスには気に入られていて 逃げようとしても逃げられず、 「付いていて 見る」役を強制されました。きっと私が 自分でペニスをイジル快感が判った時期で、ヒトの陰部を見たときの 反応が面白かったのでしょう。そんなことで 毎日数人がヒン剥かれて、まだはえ揃わない陰毛を人目に曝され 大概は包茎のペニスを勃起させて居ました。しかしこの日 ボスの少年は 衝動的に突然暴走するのです。

 その日の犠牲者は 優しい色の白い大人しい少年でした。恐らくまだ 初(精)通も経験して居なかったのでは無いでしょうか。その日その少年は 数人に押さえ込まれて、想像できない暴れ方で抵抗しました。結局は 押さえ込まれましたが、それを見ていたボスが 「今日は オレがヤッテやる!」と言い出したのです。犠牲者は「ヤメテ クレ!…」と叫びますが その口を子分が抑え込んで黙らせます。ボスは 犠牲者のズボンのベルトを外し、ユックリとズボンを脱がせ パンツを下ろします。見ると少年の陰部は ほんの僅かにポヤポヤと陰毛が生えています。包茎のペニスは 萎えて小さく縮んでいます。

 少年は 余程恥ずかしいのでしょう、唇を噛み眼を瞑って 涙を流し始めています。ボスはその様子見ていましたが 手を伸ばし縮んだペニスを弄り始めます。「アゥ… アゥ…」の呻き声も構わず ボスはその包茎を剥くように静かにシゴキ始めます。「ギャ…」の一呻きの後 少年はもう動きません。私はそこで始めて ボスが馴れた手付きでペニスをシゴクと云う方法を見ます。始めは親指とその他の指で挟むように やがては手を筒にして、恐らくいつも 自分のをヤッテいる方法なのでしょう。シコシコと速めたり緩めたり ときどき人差し指でグランス(亀頭)の先端を撫でてやったりします。萎えていたペニスは 大きく膨れて反り返り、恐らく私などのより大きいのが 脈打って居ます。

 やがてペニスの先端から 透明なキレイな液が出始めます。「もうじき 気持ちヨクなるからナ…」‥ ボスはシゴキを続けます。周りの見ている連中は 固唾を呑んで動きません。ボスの手が一段と速くなったとき 少年は「アゥ…ゥ」と反り返り、ボスの手筒の中の半剥けのグランスの先から 白い液がドビュッと噴出します。「ソウレ… イイ気持だろう…」‥ なおボスは手を緩めません。ダクダクとそれが出終わったとき ボスの指は全部ヌルヌルでした。その手を 少年のパンツに擦り付けて拭いたボスは、やっと子分に 「よし…」と手を緩めさせます。少年は暫く眼を瞑ったまま横たわり 動きません。

 そのときは 昂奮して見ていた連中も、みんなコソコソと居無くなり 私が覗いていると少年は、誰も居無くなった教室で パンツを脱ぎそれで下腹部を拭き、チョットの間 自分のペニスを眺めます。やがて少年は 素でジカにズボンを穿き、パンツは自分のカバンに押し込み 椅子に据わり、手を前に投げ出して 机に突っ伏しました。下校のときボスは私に 「お前もう センズリ掻いてかいるか?」と聞きます。黙っていると 「ナンダ 知らないのか…、アレを 自分でヤルのをセンズリって云うんだ。アレを 女の身体に入れると子供が出来るんだぞ…」。「アイツも今日から 毎晩センズリだな」‥ 「‥‥‥」。

 ボスは「エラそうな顔した 大人だって、学校の先生だって… みんなヤッテ居るんだぞ…」と云いましたが、私は 赤くなっているだけでした。その晩 私がセンズリを掻いたのは云うまでもありません。布団に這入り 仰向きになって両膝を立て、左手にチリ紙を掴み 右手で今日見たボスの手の動きを再現します。私は抑え込まれ ボスが右手になって、私のペニスを摘んだり握ったり 速く遅く擦ります。その内に腰の奥に 布団への擦り付けとは違う大きな衝撃が走りました。全身が搾られるように ペニスからあのヌルヌルした汁が出ます。私は夢中で 左手のチリ紙でソレを受けるのが精一杯でした。

 辺りを見回し 立って明かりを点けてジックリ見ると、出たものは白と云うより 薄黄色いドロリとした粘液でした。考えて見ると それが、自分から承知してヤッタ 最初のマスタベーションです。やがて私は そのほかの云い方の、マス(タベーション)や 自慰なども知ります。まだオナニーとか 一人Hなんて云わ無い頃でした。その後本屋で立ち読みしては 出たのが精液で、その行為が 射精であることを知ります。ついでに 男と女の身体のことが知りたくなり、それぞれの身体の構造や 部分の名称やその俗語を知ります。その後 女性器の画を見てからは、もう マスは止め処が無くなりました。

 それぞれに… みんな、孤独に こんな経験をしているのかなぁ…。(ブログ「茫々録・走馬灯」より)◇