再婚した友人

再婚した友人・続

の完結編です。前作を読まないとわけが分からないかも、

【今までのあらすじ】
太郎(34)は、昨年、前妻礼子(当時30)に逃げられ、長男ユウタ(当時小1)と残された。
離婚後間もなく、母子家庭で困窮生活を送っていた同級生の真梨子(34)と再会し再婚。連れ子は結奈(中1)、若奈(小5)。
一方、再婚したばかりの礼子は、新旦那が逮捕収監され、また離婚。再び太郎たちに接近してきた。
真梨子はお節介から礼子を受け入れ、ゴールデンウイークに太郎一家と礼子でドライブに行ったのだが・・
 
という話の続きです。関心のない方はブラウザの「戻る」で前のページに戻ってください。
 
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【父子旅行】
7月下旬、晴れた日の昼頃。ユウタと太郎が乗った車は、横浜市内にある首都高速みなとみらいランプを降りた。
MM地区にある高級ホテルに車を預け、階下のショッピングセンターでランチを食べると根岸線とバスを乗り継ぎ、「横浜市電保存館」へ。460mのジオラマと大量に展示されている本物の市電にユウタは大興奮。
「お父さん、あれ見て」「これ、すごーい」小学2年にもなるのに、太郎の手を引いてつれ回す。パパを独り占め出来るのが本当に嬉しそうだ。再婚してから今まで、姉たちと公平に扱うように意識してきたが、それって、結局は三分の一ということだからなぁ。娘たちに気を遣って、ユウタの喜ぶところに行く機会も少なかったし。
市電保存館を堪能し、根岸線の電車に乗り込んだ太郎は、今までのことを思い返した。
 

【真梨子の失敗】
今年のGW、真梨子が無理矢理企画したドライブだが、その後が散々だった。
ドライブの後から、ユウタの生活態度が悪化した。姉たちの誘いを断って個室にこもってゲームにふけったり、勉強が手に付かないで宿題をしなかったり。
ある日、信じられない点数の答案を持ってきたので、太郎は書斎に呼びつけた。
「ユウタ、最近どうしたんだ」
ユウタはためらいがちに言った。
「ママと一緒に過ごしたら、いけないの??」あれほど礼子のことを嫌っていたユウタらしからぬ言葉。
「どした、真梨子母さんやお姉ちゃんたちじゃ嫌なのか??」
「真梨子母さんやお姉ちゃんは優しいし、好きだけど・・・ママがかわいそう。あのおじさん(鬼山)いなくなったんでしょ。ママとも話したり遊んだりしたいよ」
「家に来てもらおうか」
「それじゃだめだよ、ママ、真梨子母さんの前では遠慮しているみたい」
よく見抜いている。太郎も気が付いていた。
ユウタの不機嫌は、姉たちにも伝染し、以前より会話が少なくなってしまった。
 
要するに、真梨子の提案は失敗だったということだ。却って礼子とユウタに里心を植え付けてしまっただけだった。
太郎は、津田弁護士と連絡を取り、離婚協定書の文言を訂正した。「礼子とユウタは、月に2日、礼子が希望する方法で面会することが出来る。2年ごとに改めて検討する」
真梨子は、自分が余計なことをしたことを思い知ったのか、太郎が捺印するのをうつむいたまま黙って見ているだけだった。
結局、礼子は自分のマンションにユウタを呼ぶ方法を選んだ。弁護士によると、礼子はかつての自分の家に「遊びに行くのが辛い」と語っていたという。確かに、元自分の家を出るときに元旦那や子供たちに「さよなら」と言わなければならないなんて、切ないなぁ。5月下旬の面会日は、礼子の弟、卓也君が遊びに来たついでがあったので、ユウタだけが礼子のマンションに行った。

 
【雨の面会日】
6月の面会日は雨だった。礼子の都合で1泊2日の面会ということで、ユウタをマンションに送っていくと、礼子の部屋のエアコンの調子が悪いという。上がり込んで見ると、ホコリで真っ白。太郎はフィルターを取り外して、水洗い。ついでに換気扇の不織布フィルターの交換、蛍光灯の交換などをやらされていると、雨はバケツをひっくり返したように激しくなっていた。いつのまにかマンションの前の小川は溢れ、橋が冠水して車の走行は不可能。合羽姿の消防団員と水防団員が右往左往しているのが見える。(礼子の部屋は2階)

「太郎、そんな怖い顔しないで、座ったら??」礼子がアイスコーヒーを出してくれる。室内を見わたすと、1部屋は仕事部屋として使っていて、資料でいっぱい。(礼子は通訳と翻訳家) もう一部屋を居間兼寝室としてワンルーム的に使っているようだ。室内には、結婚時代に揃えた高級な家具や食器と、後から買い足した質素な服などが渾然と置かれている。
 
「ママ、あのゲーム、パパとやろうよ」とユウタ。礼子はヨーロッパのボードゲームを持ってくる。太郎には解読不能な言語で書かれているが、ルールは面白く、しばし3人で楽しむ。礼子の笑った顔を見るのは、昨年の正月以来だ。(浮気発覚はその年の1月中旬)
雨はますますひどくなり、道路が冠水してしまった。雷まで落ちていて、防災放送は(避難以外の)外出を控えるように呼びかけている。
真梨子が心配になり、電話を掛けようとしても、基地局がダウンしたのか携帯はつながらない。(独り身の礼子は加入電話を引いておらず、かつての家族割引の関係からキャリアも同じだった)
仕方なく(?)夕食を呼ばれ、食べ終わると、ユウタは寝てしまった。 
 
「ドーン」近くに雷が落ちたと同時に室内は真っ暗になった。
「キャーッ」と礼子の悲鳴。礼子は、携帯電話のディスプレイの明かりを頼りに太郎の隣にくっついて座った。
礼子の髪の匂いが鼻腔をくすぐる。
 
礼子は前から雷が苦手だった。太郎に寄りかかって離れない。 
「ねえ、太郎」礼子は甘えた声で言う。
「ん??」
「本当にだめなんだよね」
「だめって??何が??」太郎は嫌な予感がした。
「だから・・・その・・怒らない??」
「聞くだけなら怒らないよ」
 
「あのね、もし、私が魔法使いだったら『家も車も要りません。3人でどこか遠く離れた町で暮らしたいです』って魔法をかけるのに。」礼子は振り絞るように言った。
「礼子、そこまで・・・」
「うん、うん、どうしよう・・・・」
どうしようと言ったって、礼子の意志で離婚し、親権を放棄しておきながら随分勝手なことを・・・太郎は礼子から視線をそらした。
 
「礼子、もう、遅いんだよ。なにもかも・・・」そっぽを向いた太郎が言うと、再び雷。
「怖い・・・」と礼子。雷はますます激しさを増している。
礼子は、太郎にしがみついた。「やっぱり、太郎が・・・好きです」どさくさに紛れて告白されてしまった。
 
「礼子・・・・・」太郎は礼子の肩を抱いた。あんなに尊大だった礼子が、子猫のように甘えてきている。
太郎の心に変化が現れた。礼子を奪っておきながら、守りきれなかった鬼山が憎かった。いままでは礼子が憎かったのに・・・
 
気が付くと、礼子は太郎の肩にもたれかかったまま寝入ってしまった。窓からはいる薄明かり越しに、スカートの裾から覗くふくらはぎと、Tシャツ越しにわずかに膨らんだ胸のラインが見て取れる。
ここで、太郎が礼子の胸を揉み、スカートを捲り上げたところで、礼子は怒らないだろう。むしろ、応えてくれるのは間違いない。
しかし、これ以上礼子をその気にさせたら、新たな悲劇の火種になるのは確実だ。俺は、真梨子を愛しているんだ。太郎は自分に言い聞かせて、目の前にある無防備の女体にいたずらするのをこらえた。
 
礼子の肩を抱いたままうとうとしていると、室内の明かりがついた。太郎は立ち上がり、窓の外を見ると雨は上がっている。
ユウタは予定通り泊まらせることにし、太郎は家路についた。
 
 
【真梨子の勘違い】
夜10時、自宅に着くと、玄関に明かりがついている。こちらは道路の冠水もなかったようだ。
扉を開け、居間に入ると、真梨子が飛びついてきた。立っている太郎に飛びついた真梨子は、床に膝をつき、太郎の腰を抱えて号泣しながら訳の分からないことを吠えている。結奈と若奈も大泣きしている。
「結奈、一体何があったんだ??」
「わーん、わーん」
「若奈、どうしたんだ??」
「お父さん、私たちを捨てるって本当??」
えっ、若奈や真梨子たちを捨てるって、どういうこと。
「結奈、若奈、椅子に座りなさい。お父さんは訳が分からないよ」

太郎は絡みついている真梨子を一旦ほどく。真梨子は床にかがみ込んだままべそべそ泣いている。結奈と若奈がソファの両端に座り、太郎が真ん中に座る。
「お母さんがね、私たち、お父さんに捨てられるかも知れないから、覚悟しなさいって言ったの」
「お父さん、ユウタを連れて礼子さんと一緒になるって、本当??」
「そんなことはないよ、お父さんが死ぬまで結奈と若奈は俺の娘だ。、誰がそんないい加減なこと言ったんだ」
「お母さん」
 
太郎は、ソファから立ち上がると、真梨子の傍らに移動した。
「真梨子、泣くなよ。何で子供たちの前でそんないい加減なこと言うの??」
「ぐすっ、ぐすっ、だって、最近あなた、礼子さんと仲良くしてたみたいだし、ユウタは私より礼子さんの方がいいみたいだし、さっきから電話を掛けてもつながらないし、あなたは帰ってこないし、礼子さんと縒りを戻したらどうしようって・・」
「川が氾濫していて、外出を控えるように防災放送で流れていたのは聞いてなかったの?? 電話は基地局がダウンしていただけだ。結奈の携帯に掛ければ分かることだろ。というか、真梨子、俺のこと信用していないのか??」
「そうじゃないけど。・・・・・・・・太郎、私たちを捨てないで。お願いします!!」
「真梨子??」
「確かに、余計なことをしたのは悪いけど、私、捨てられたら生きていけない。礼子さんがあんなにあなたのこと好きになっていたなんて思ってなかったの。どうしよう・・・」

真梨子の頭の中には、かつての貧乏生活がよぎっていた。レストランでのセクハラ、3つに切り分けたハンバーガー、特売で買った流行遅れのキャラクターの服を嬉々として着る子供たち、穴の空いた靴、近所の人からもらったビールの景品のTシャツ、妙な匂いのする賞味期限切れのコンビニ弁当、水のように薄い麦茶。
いや、それよりも、自分のことを優しく包み込んでくれる太郎が居なくなることが怖い。考えてみれば、こちらは子連れ再婚同士のモザイク家族。だけど、向こうは血のつながった子供がいる。

真梨子は「捨てないで、お願い、何でもします、どうすれば私たち捨てられなくて済むのよっ??」と号泣しながら絶叫した。
子供たちもまた泣き出した。
「真梨子、結奈、若奈。大丈夫だよ。今のままで。絶対に捨てたりしないから、泣かないで・・・」
「お父さん、本当に私たちのこと、捨てたりしない??。」
太郎は思った。礼子は、別れるとき、俺に悪態をつき、見下して出ていったではないか。
心にぽっかりと空いた穴を埋めてくれたのは、紛れもなく真梨子母子。俺こそ、一生掛けて真梨子に報いなければ・・・そう思った。
「結奈、若奈。よく見ていろ」。太郎は、真梨子を抱え起こすと、抱きしめてキスをした。子供の前で。
真梨子は、舌を入れかえして応える。子供の前なのに。
抱き合っている太郎と真梨子の所に、子供たちが飛びついた。

しばらく抱き合っていた後、風呂に入る。体を洗っていると、脱衣所で人の気配が。
なんと、全裸の真梨子、結奈、若奈がぞろぞろと入ってきた。去年に比べて結奈のおっぱいは一段と大きくなっている。若奈も、胸がふくらみ、毛も生えている。
3人は自分の体も洗いながら交代で太郎の体も洗ってくれた。
背中、腕、肩、足、胸とお腹・・・・
あわせて、真梨子が「子供たちの胸も触ってあげて。あなたの娘よ」ととんでもないことを言う。
「お父さん、私たちの胸、かわいいでしょ、触って」結奈と若奈。
太郎は、おそるおそる触ってみる。大きさは小ぶりだが、中がしっかり詰まっている感じ。
「お父さん、気持ちいいよ。触るの上手だね」・・おいおい
結奈と若奈はお返し(?)に、おそるおそる太郎の逸物に触る。
「固いね」「そうでしょ」結奈と若奈は意味ありげにうなずく、と真梨子が
「だめ、それはお母さんのだから。」と手に石けんをつけて擦りだした。
「真梨子、出ちゃうよ」
「あら、さっき、礼子さんとしたんじゃないの」
「誰がするもんか・・・・真梨子、出ちゃうよ。子供の前じゃまずいよ」
「そうね・・・あんたたち、もう出なさい」と真梨子は子供たちを追い出す。
「太郎、出しちゃう??」と真梨子。娘たちの裸に欲情し、服越しではあるが、礼子の感触も記憶に残っている太郎は、こくりとうなずく。
真梨子は、太郎の逸物をお湯で流すと、ばくりとくわえた。舌を絡めたり、ピストンされている内に快感が高まった。
「逝くよ」「んんお(いいよ)」・・・・・どくっ、どくっ・・・太郎は真梨子の口の中に発射した。真梨子は顔をしかめながら飲み下した。

【礼子の指摘】
翌日午後、ユウタを引き取るため、近くの公園へ。
ベンチに座ってユウタが遊んでいるのを見ながら、礼子に指摘された。
「今まで、ユウタは私たち両親を独り占めしていたのに、姉が二人もでき、親を独り占め出来なくなったでしょ。殊に、あなたがお姉さんばかりかわいがっているからストレスがたまっているのよ。それで、私の所に来たがるんだと思うよ」
太郎としては、公平に接してきたつもりだったが、公平というのは今までの三分の一と言うことになる。

「今朝、話を聞いたんだけど、夏休みに家族旅行に行くんでしょ。その行き先を姉と真梨子さんが全部決めたってぼやいていたわよ」
今まで、(昨夏のTDL以外の)旅行に行ったことがない結奈と若奈の要望がものすごく強く、それに真梨子が加勢する形で箱根・御殿場に決まってしまったのだ。

「太郎、ユウタをつれて二人だけで旅行してきたら??。3日間ぐらいたっぷりと」礼子は紙を出した。ユウタの字で観光地が書いてある。
「ユウタが行きたい所よ。私がアドバイスしながらインターネットで調べたの」通訳をしている関係で、旅行プランを立てるのにも精通している礼子。3日間で回れるようにまとめてある。ホテルのWEBページをプリントした物まで添えてあった。

太郎は、帰りの車の中で考えた。ユウタとべったり過ごし、二人でじっくり話し合ってみるのもいいかもしれない。
礼子とのことはどうするのか、姉たちや真梨子のことをどう思っているのかも、誰にも邪魔されずにゆっくり話したい。
何とか真梨子のOKを取り付け、今回の父子旅行が実現した。

【父子旅行2】
そんな考え事をしているうちに、根岸線は石川町に着いた。ここから元町の商店街を抜け、山下公園の「氷川丸」を見物し、桟橋から「シーバス」で横浜駅。市バスでMM地区に戻り「帆船日本丸とマリタイムミュージアム」と乗り物づくし。さらに遊園地で暗くなるまで遊び、夕食を食べて部屋に入り、シャワー。
観光地を回っている間も、部屋に着いてからもユウタはしゃべりっぱなしだったが、すぐに寝入ってしまった。
太郎も、ベッドに入って考え事をする。旅行の最終日、ユウタに告げようと思っていたのだ。
「礼子ママと会っていると、礼子はいつまで経っても独り立ち出来ないし、真梨子たちも悲しむから、夏休みが終わったら会うのはやめよう」と。

【乱入者?登場】
翌日、遅めの朝食を食べ、ユウタが希望するランドマークタワーへ。10時50分。降りようとすると「11時までここにいたい」とユウタ。
きょろきょろして落ち着かない・・・・・・とそこに・・・・・
真っ白なコットンのワンピースに身を包んだ礼子が現れた。ショートカットの頭には帽子まで乗っている。遠目で見ると少女のようだ。
「ユウタ、太郎、偶然ね」……なにが偶然だ。
「礼子、これはどういうことだ??」
「ご一緒していいかしら」「うん」とユウタが返事をする。しめしあわせてしたのか・・・やられた。
「ねえ、怒ってるの??」礼子が太郎に聞く。
「わざわざこんなことするなんて・・・、ちょっとだけだよ」としぶしぶ返事をした。
 
ホテルの駐車場から車を出し、ベイブリッジを渡り「スカイウォーク」へ。ネットの隙間から入ってくる海風が心地よい。ユウタは張り切って先へ駆けていく。礼子は、太郎の腕にぶら下がって太郎を見つめた。礼子は多少ゆったりしたワンピースを着ていたので、真梨子のようにいやらしくおっぱいが膨らんで見えるわけではないが、わずかな膨らみが却ってそそる。スカートの足から覗くふくらはぎも、ほっそりとしている。
 
昼食代わりに、おやつ程度の軽い物を食べた後は、ホテルの駐車場に車を入れ、ランドマークプラザとクイーンズスクエアで少し買い物。中華街へ赴き、ここで、真梨子たちへのおみやげを買い、夕食を取る。
「礼子、この後どうするんだ??」
「○○ホテルに部屋を取ってあるから・・・」そこって、太郎たちが泊まっているホテルだ。
確かにネット予約でツイン1つを取ったのは太郎だが、ホテルを選んだのはユウタ、というよりは礼子だろう。やられた。
 
ホテルに戻り、礼子はチェックインのため一旦別れる。
部屋に入ると、ユウタは床の上に先ほど購入したおもちゃや本、おみやげを広げだしたので、太郎は先にシャワーを浴びる。と、ユウタが誰かを招き入れている気配が・・・多分・・・・
腰をバスタオルでガードして、バスルームから出ると、荷物を抱えた礼子がソファに座っていた。部屋から持ち出したバスタオルや浴衣なども持ってきている。
「ねえっ、泊めて」と礼子。ユウタは大喜び。あまりの喜びように「帰れ」とはとても言えない。
「礼子、ユウタと寝るのならいいよ」「うっ、うん。それでもいいよ」
 
そう言うと、礼子はユウタをバスルームに誘う。ベッドの上からは服を脱いでいるところは死角になって見えない。覗こうと思えば覗けるが、覗く気にならない。
 
ベッドでうとうとしていると、パジャマ姿のユウタと、浴衣姿の礼子が出てきた。小柄な体にだぶだぶの浴衣・・・
礼子がベーカリーで買ってきたケーキを皆で食べると、ユウタは寝入ってしまった。
 
太郎は自分のベッドに座っている。礼子がユウタの布団を掛けると、太郎の隣に座った。
「ねえ、太郎・・」
「礼子、その気にならないよ。礼子のベッドは向こうだろ」
「怒らないでよ。ちょっとだけ大切な話をさせて」
「………」
「私、ヨーロッパに住むことにしたの。来月発つの」
「えっ??」
 
知人の女性が、ヨーロッパで日本人相手の旅行会社を始めたところ、大繁盛で人手が欲しいという。日本語はもちろん、現地観光先との折衝に語学力が必要。現地人相手の書類や、日本人相手の資料も作らなくてはならない。礼子にはうってつけの仕事だ。
海外生活に抵抗がないこと(子供の時は海外生活をしていた)、いつまでも太郎やユウタと一緒に居られるとも思えないのと、鬼山が出所してきたときのことも考え、移住することにした。
6月、雨の夜に「3人で元通りには暮らせない」事を太郎から念押しされたことで、ふんぎりがついたという。

【礼子の姿態】
「ねえ、抱いて。日本で最後にあなたに抱かれたい。鬼山が捕まってから、誰にも抱かれていないの」
そういうと、浴衣の紐をほどき、はだける。真っ白なブラジャーとショーツが目に飛び込む。
「ホック、外して」
お別れエッチという言葉がふと浮かんだ。・・・・今まで、こんな風に求めてきたことはなかったなぁ。
 
太郎は、うなずくと、礼子を抱きしめ、背中のホックを外した。
礼子は目をつぶって唇を突き出す。太郎はそっと唇を重ねた。
唇を離すと、礼子をベッドに横たえる。礼子のバストはうっすらと盛り上がり、少し大きくなったような気がする。
バストの回りを包み込むように揉み上げると、礼子の息が荒くなった。両手でバストを揉み上げながら、乳首を弾くと、「あっ」と声を上げる。そのまま乳首に吸い付くと、「ああんっ」と悶えた。乳首を舌で転がしながら吸い立てると「ああんっ、ああんっ」と更に悶える。
胸を揉んでいた手を腰、お腹に回していく。真梨子と異なり、引き締まった体が懐かしい。
シルクのショーツの感触を確かめ、中に手を入れると、うっすらとしたヘアの感触。そんなに洪水になっていない、と割れ目に指を進ませると、突然ドバッと濡れてきた。
愛液を指に塗り、クリを擦ると「きゃっ」と体をのけぞらせた。
「びっくりしたぁ」息を喘がせながら礼子は言った。
「ねえ、あなたの触らせて」礼子は、太郎の浴衣をはだけ、トランクスを下ろす。太郎の逸物は既に臨戦態勢。
「おっき?いっ、くわえさせて」太郎が承諾する間もなく、礼子はぱくりとくわえ、吸い立て始めた。
昔、礼子はおしゃぶりを嫌がって仕方がなかったのに………
「礼子、上手くなったな………奴か??」太郎は思わず聞いてしまった
「うん、でも、太郎の方が大きいよ。奴のはイボイボだったけど」
奴は肉棒に何か入れていたのか……。それで礼子は虜になったのか……
 
真梨子の心がこもったおしゃぶりもいいが、鍛え抜かれた礼子のおしゃぶりも気持ちいい。
「んぷっ、んぷっ」
「礼子、逝きそうだよ」
「じゃあ、する??」
「うん・・でも、ゴム持ってきてないよ」
「大丈夫。私持っているから」……ゴムまで持ってくるなんて、とんでもない確信犯だ。
「それとも、生でする??。みんなでヨーロッパ行こうか??。日本人学校もある街だし、運転手も欲しいんだって」
「おいおい、冗談きついよ」

礼子は、仰向けに横たわると、目をつぶった。かつての礼子より、何か磨きがかかったようできれいだ。
ゴムをつけ終わった太郎は、礼子の足を広げるとゆっくりと挿入した。
「痛っ」礼子が顔をしかめる。久々に逸物を受け入れた礼子の局部は、とてもよく締まる。
「大丈夫??」「うん・・・気持ちよくなってきた。そのまま続けて・・あんっ、あんっ」
礼子の体に火がついた。「ああん、あん、ひぃぃぃぃぃぃぃ、気持ちいい」

太郎は、礼子の腕を掴むと、対面座位から騎乗位に持ち込んだ。
「ちょっと、恥ずかしいよ、いやっ、いいっ」恥ずかしいと言いながら、自分から腰を振り立てている礼子。クリを擦りつけているようだ。そして、「いいいいいいいっ、逝くうっ、逝く、ああっ」
太郎も、逝きそうになってきたので、リズムを合わせる。
「逝くっ、逝くっ、ああっ」「俺も逝きそうだよ」
「ああっ」「おおっ」太郎はゴム越しではあるが、礼子の中に放出した。礼子は、太郎の上に倒れ込んだ。

「太郎、気持ちよかった。こんなに優しくしてもらったの、久しぶり」おいおい、奴とはどんなエッチをしていたんだ。
礼子は、太郎の上から降りると、ゴムを外してくれた。ゴムを外しながら、再び逸物をしごく。
「おいおい、またしたくなっちゃうよ」
「ねえ、しようよ」かつては、1回すませるとすぐに寝てしまったのに……。
礼子が精液とゴムの匂いのする逸物をおしゃぶりしてくれたおかげで、再び臨戦態勢。
礼子の局部も、既にぬるぬるになっている。

再びゴムを付け、今度は、尻を突きだしてバックから始めた。真梨子と違い、小ぶりの尻がかわいらしい。しばらく喘いでいた礼子が
「やっぱり太郎の顔を見ながらしたい」と言うので、正常位に戻り、今度はそのまま発射した。

結局、その晩は裸で抱き合ったまま寝てしまった。

翌朝5時、目が覚めると、礼子はまだ寝ている。横向きに寝ているので、バストの膨らみが見える。
太郎は妙な感傷に浸った。確かに、去年礼子がしたことは許せないが、その前は6年間連れ添ってきた夫婦。小ぶりのバストも、今日で見納めだな………。
太郎は、礼子のバストに手を伸ばし、下からすくい上げながら揉み上げ、乳首を捏ねた。いたずらのつもりでしばらくさわっていたのだが
「あんっ、太郎」
「起きちゃった??」
「うん、欲しくなっちゃった。しない??。もうヤリ納めよ」
「ユウタが起きちゃうよ」
「お風呂に行こうよ」

礼子は太郎の手を引くとバスルームに。
扉を閉めると、抱き合ってキス。キスをしながら、太郎は礼子の股間をまさぐり、礼子は太郎の逸物をこすった。
礼子のクリを見つけ、指で擦ると、礼子はあっという間にずぶぬれ、太郎にしがみつきながら喘ぎ声を上げている。
「ああああああっ、いいいいいいっ・・・・逝きそう、逝くっ、ああっ」
礼子は逝ってしまった。
「もうっ、ひどいわ。入れて」逝ったばかりなのに、もう欲しがるとは・・・・
時間もないので、太郎は礼子を後ろ向きにし、壁に手をついて尻を突き出させ、挿入した。
「ああっ!!」礼子は悲鳴のような嬌声を上げた。
「すごい、気持ちいい、もっと、もっと」
「礼子、すごい、締まるよ。」太郎は激しく礼子をピストンする。
「太郎、気持ちいいよぉ、あああんっ、太郎、大好き?っ」
礼子は嬌声を上げながら太郎の逸物を締め上げている。

  かわいらしい小ぶりの尻。見慣れたはずの小ぶりの尻。今、太郎の前から去ろうとしている。
  どうして、あんな奴をくわえ込んでしまったんだ。俺に隙があったのか??
  どうして、あの晩、真梨子が居るラーメン屋に入ってしまったんだ。
   礼子、さようなら・・・

太郎は、そんなことを考えていた。その間礼子はピストンされっぱなしだ。
「あんっ、太郎、まだなの??、ひいっ、私おかしくなっちゃう。逝こうよ、逝って」
「礼子、逝きそうだ、おおおおっ」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
太郎は逸物を抜くと、礼子の尻に白濁液を振りかけた。
礼子は、バスタブの中に崩れ落ちてしまった。

呼吸を整えた礼子は、立ち上がると、二人で洗いっこ。でも、局部はお互いに避ける。そう、そろそろユウタが起きてくるかも知れない。出なくては。
バスルームを出て、服を着る。今日の礼子の服は、黒いストレッチパンツと、花柄のチュニックワンピース。
昨日と違って、30代の色っぽさが強調され、何かママっぽい格好に見える。
ユウタが起きた。ユウタに服を着せる礼子の表情は、母親のそれだった。

 
【帰り道】
最終日は、八景島シーパラダイスを見学した。
礼子は、ユウタに対し、必要以上にべたべたしているので、ユウタも喜んでいる。
今回の父子旅行で、ユウタには礼子とのことを話そうと思っていたのが、その必要がなくなり、太郎も心おきなく遊ぶことができた。
 
帰りの車の中、ユウタと礼子は後部座席に並んで座る。
車が首都高速に入ったとき、礼子は海外行きのことをユウタに打ち明けた。
ユウタは呆然としていたが、行程の半分近くになると「じゃあ、お金を貯めて遊びに行ってもいい??」と気持ちを切り替えてくれたようだ。
 
もう、太郎もユウタも迷いはない。真梨子母子との関係も元に戻った。

 
 
【家族旅行】
夏休みの終わり頃、太郎、真梨子たち親子は、礼子から買い取った左ハンドルのミニバンに乗って箱根に向かっていた。
娘たちご要望の御殿場アウトレットやガラスの森美術館などを一緒に見物し、旅館へ。部屋は二間続きの和室で、2泊の予定だ。
遊ぶのに疲れた子供たちが爆睡している隣の部屋で、太郎と真梨子は夜の支度をしていた。

ローションにティッシュに・・・「真梨子、ゴムは??」
「持ってきてないよ」
「まずいよ、今日は危険な日だよね。コンビニは・・・」
「いいの、いらない」
「??」
「ねえ、子供作ろうよ・・・・・」
「子供・・・??。今から作ったら、35歳で出産だよ。折角子供に手がかからなくなったのに。また一からやり直しだよ」
「いいの、がんばるから。愚痴言わないから。お願い。子供欲しいの」
「俺は構わないけど・・・どうしたの??」
「こないだのことで、私たちってやっぱりモザイク家族なんだな、て感じたの。あなたの事は信じているつもりだったけど、私はあなたを疑ってしまった。正直言って今でも不安なの。礼子に取られそうな気がして。だから、、、二人の愛の結晶が欲しい。」
「真梨子……」
太郎は、真梨子にキスをし、大ぶりの胸を揉みほぐした。
「ああんっ、ああんっ気持ちいいよぉ」
下半身に手を回すと、既にショーツも脱いでいて、ごわごわのヘアの感触が。もちろん、ぬるぬるになっている。
クリを擦りながら指でピストンすると「あっ、あっ」と吐息を漏らし、ぴくっとのけぞった。

真梨子は、突然起きあがると、太郎の逸物をくわえ、愛情たっぷりに吸い上げる。
「ちゅぱ、ちゅぱ、んぷっ、んぷっ、んぷっ」
「真梨子・・気持ちいいよ。出していい?」

「だめ、中で出して。太郎、我慢できないの??」
「うん」太郎は、いつもより早く逝きそうだった。昨晩はエッチしていないこともあるが、観光地でボディラインも露わにした薄着の姉ちゃんや若ママの姿を見たりしている内に、少しむらむらしていたのだった。

「じゃあ、挿れて」と、真梨子。
太郎は真梨子の足を開き、生で挿入しようとすると・・・・
「ちょっと待って」真梨子は、腰の下に枕を入れて腰を上げ、局部を太郎に突きだした。
「その格好・・・」
「恥ずかしい、早く入れて」
真梨子は局部の毛が濃いので、今までこの体位だけは嫌がっていた。それが、自分から進んで・・・受胎をしやすい体位だと言うが、よっぽど覚悟を決めたに違いない。太郎は、逸物を挿入すると、ピストンを開始した。
 
「あんっ、あっ、ねえっ、どっちが先に逝くと、男の子だったっけ、あんっ」
「そんなのいいじゃないか、授かりものなのだから」
「あんっ、そうね・・・・・逝きそう」
「俺も逝くよ・・・・」
「あああああああああああっ、あんっ」
「うっ、うっ」どくっ、どくっ。太郎は、真梨子の中に白濁液を放出した。真梨子は、膣を締めて、太郎の逸物を締め上げている。
太郎が抜いた後も真梨子は、枕を腰に当てたまま、ハアハアとはげしく呼吸しながら横たわっていた。

【終章】
翌日、観光地巡りから帰ってくると、予約してあった家族風呂に入る。ユウタがトイレだというので、大きな尻を揺らした真梨子が付き添って一旦風呂場から出ていった。(トイレは外にあるので、服を着なければならない)
湯船に浸かっていると、結奈と若奈が両側に入ってくる。湯船に入ると同時に、二人はタオルは取ってしまった。
「お父さん、昨日は子作り上手くいったの??」
「お前たち、何をいきなり言うんだ。」
「あら、私たち、お母さんから聞いてるのよ」
「真梨子が??、お前たちに??」
「そう。旅行のちょっと前に相談があったの。『赤ちゃん欲しいんだけど、あなたたち、協力してくれる?』と。もちろんOKしたわ。」
真梨子のやつ、根回ししていたのか・・・。確かに、結奈と若奈の協力がないと、乳児の子育ては不可能ではあるが。

「お母さん、妊婦さんになるんだから、あまりいじめちゃだめだよ」
「もし、お父さんが我慢出来ないときは・・・・私たちが手で抜いてあ・げ・る。 胸も触っていいよ。だから、浮気しないでね。あっ、この話はお母さんには内緒ねっ」
そう言うと、結奈と若奈は小ぶりだが中身のしっかり詰まった胸を太郎の体に押しつけながら、逸物を掴んで擦りだした。
「お父さんの、大きくなってる?」
「二人とも、だめだよ。気持ちよくなってきた、はあ、はあ」
と、そこに、真梨子とユウタが風呂場に入ってきた。間一髪・・・・・

  「再婚した友人」      == 完 ==

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