mako1988

私たちのエッチな体験談

私のエッチな体験・皆のエッチな体験、ネットで拾ったエッチな体験の話をいっぱい掲載

2011年12月

31 12月

肉弾A子の思春期(つ)

幼小中高校と一緒だったA子の話。

A子はとにかく手癖の悪い子だった。
まさに「お前のものはアタシのもの、アタシのものはアタシのもの」
のジャイアニズムをポリシーとして生きており、
自分がいいな、ほしいなと思ったものはなんでも他人から奪う。
文房具でもカバンでも、リボンでも図工の時間に書いた絵でもかたっぱしから腕力で奪う。
給食も好きなもんだけ他人から奪いまくって食う。
当然のことながらA子は肥満を超えた巨体で、巨体から繰り出すパンチやキックは男性教諭すらたじろがせた。
親に苦情は山ほど行ったが、親も典型的なモンペ。
苦情を言った教師や親に逆に食ってかかり、学校に呼び出し食らっても
帰りにスリッパな他人の傘をごっそりパクって帰る豪傑ぶり。
その母親とA子は顔も巨体も性格もそっくりだった。父親は見たことないから知らん。

小学校まではクラスメイトの物品を強奪するだけで済んでいたが
中学になると万引き(というか堂々とした窃盗)にエスカレートした。
でもモンペの母親が暴れて店にいやがらせして終わり。
警察沙汰にして少年院にぶち込んでくれんかと俺らは願っていたが、なかなかそんな朗報は入ってこなかった。
ただA母子は出入り禁止になる店がやたら増えまくっただけだった。
学校も評判が落ちるのを恐れてか表ざたにしたくないようで、その弱腰をA母子に付け込まれていたようだ。

だがそんな肉弾A子にも思春期が訪れる。
A子のターゲットとなった男はなぜか二人いた。

一人はサッカー部のエースで爽やかイケメンなB男。学校一番のモテ野郎だった。ちなみに彼女なし。
もう一人はなんでか俺だった。
俺は小・中と足が速いだけの真っ黒いチビだったが、高校に入る直前から背がガンガン伸びて
気がついたら185センチにまで届き、顔はフツメンだが陸上部とバスケ部のかけもちで
どっちもレギュラーになったあたりから女子にちょっぴりモテはじめた。
いわゆるモテ期だった。
だがそんな花のモテ期に俺は肉饅頭にタゲられた。

俺には彼女はいなかったが好きな子はいた。
同じ陸上部のボーイッシュでキリっとしたスレンダー美少女のC子である。
C子は男子人気高かったがあまりにキリっとしてて近づきがたい雰囲気があり
なかなか告れる雰囲気ではなかった。だから表立ってはむしろ女子人気の方が高かった。
宝塚的な、キャーキャーって感じで女子の下級生がよく騒いでいた。

さて、手癖が悪く性格も悪いA子は高校の時点で体重は100キロ近くなっていた。
冬でもシャツが汗びっしょりでブラが透けていた。見たくねえ。
おまけに歯をめったに磨かないらしく、虫歯だらけで口をあけると真っ黒。口臭もハンパねえ。
髪もいつ洗ったんだ?ってくらい脂ぎってる。

そんなのにいきなり腕を掴まれ、体を押し付けられ、顔を寄せられ、肘に乳だかなんだかわからん脂肪を押し付けられ
「彼女になったげてもいいよ♪」
などと言われた俺はただパニックだった。
大体俺は小学生の頃A子に買ったばかりのシャーペンを奪われ、抗議したらぶん殴られ、吹っ飛んでゲロを吐き
保健室に運ばれたトラウマがあるのである。工作の時間に彫刻刀を投げられたこともある。
「チビにこんなものいらないよね〜」とわざと給食の牛乳を蹴り倒されたことも一度や二度じゃない。
なんでそんな妖怪を彼女にしたいはずがあるだろうか。

でも情けないことに俺はA子に対するトラウマが強く、
「ふざけんな!鏡見て出直せ!!」の一言がどうしても出ず、無言で逃げることしかできなかった。
A子はイケメンB男にも積極的アプローチを始めた。

俺にやったのと同じく巨体を密着させ、口臭攻撃を繰り出し、万引き品を貢ごうとした。
もちろん逃げるB男。
そしてモテ男のB男には「ファンの女子生徒」という強力な盾があった。
B男に近づくA子を、その女子生徒たちは数にものを言わせてケチョンケチョンにけなし、ぶっ潰したらしい。
取り囲まれて、ブス、ブタ、バイキン、不細工、泥棒、嫌われ者、バケモノと
さんざん罵られて、A子は生まれて初めて泣きながら敗走したという。
おそらくA子の人生初の敗北であり、初の挫折。

ほかの女子になら同情するし庇いもするが、俺はA子だけはかばう気が起きなかった。
他のみんなもそうらしかった。誰も止めなかった。

泣きながら帰ってきたA子を見て「いじめだ!」とモンペ親が学校に乗り込んできたが
小学生の頃じゃあるまいし、悪口言われて泣いただけで学校が真面目に取り合うはずもない。
おまけに義務教育の頃と違い、高校は万引きや窃盗に対し弱腰な姿勢ではなかった。
いろいろ追求され、ボロが出た母親は捨て台詞とともにこれも泣きながら敗走。
長くこの一帯に君臨してきたA母子の独裁に亀裂が入った瞬間だった。

母親が負けて帰ってきたこと、自分がリンチ同然に一方的に罵倒されまくったことは
かなりA子の自信を砕いたようだ。
B男の周囲には相変わらず親衛隊がいて近づけず、俺はといえばそんなファンの女の子はいなかったが
同じ陸上部とバスケ部のやつらが守ってくれ、
A子が近づいてくるとみるや、情報をすばやく流して逃がしてくれたりした。
その逃走タッグの過程において俺はC子と親しくなることもできて、メル友に昇格した。

A子は生まれて初めて手に入らないもの(彼氏)ができて
改めて自分に友達がいないこと、それどころか嫌われていることを自覚したらしい。
そこで反省して改心するならいいんだが、A子は開き直った。

以前はまだ横暴でもジャイアンのような明るさがあったが、A子は陰気になった。
より太り、より不潔になり、人とすれ違っただけで睨み、下を向いてブツブツブツブツ一日中誰かの
悪口を言っていた。はっきり言って病んでた。怖かった。
授業中に「どいつもこいつも!!!アーーーーー!!!!」って奇声をあげたり、
体の小さい一年生を意味なく全速力で追いかけ回したりした。
教科書が破られたり、机に「市ね」と落書きがしてあったりしてたからイジメかと思いきや
A子の自作自演だったりもした。

そんなある日、A子がついに切れた。
部活が終わって帰ろうとしたら、サッカー部の方がなんかうるさい。というか騒ぎになってる。
A子の悲鳴というか怒号と、サッカー部顧問の声と、B男も混じったサッカー部員の
怒鳴り声がする。
他の教師も駆けつけてきて、俺ら生徒は入るな!と突き飛ばされた。

あとから聞いたところによるとA子はB男にレイプされたという狂言を仕組もうとしたらしく
授業さぼってサッカー部室で裸になって待ってたらしい。
B男はエースだけあって一番熱心で、だいたいいつも部室に一番乗りするから、
B男が来たところで押さえつけてナニして、レイプされた!責任とって結婚して!とか
やるつもりだったらしい。頭がおかしい。

しかしその日B男は一番乗りは一番乗りでも、他のやつらと連れ立って入ってきた。
そこには薄暗い部室のベンチに座る、ほとんどすっぱだかの、臭気をはなつA子…。

B男ら悲鳴→B男は逃げたが逃げ遅れたやつがA子につかまる→イケメン、友を見捨てられず助けに入ろうと
→しかしほかのやつらが止める→騒ぎを聞きつけて顧問が来る→顧問も悲鳴→騒ぎが大きくなる
こんな流れだったようだ。

ちなみにそのレイプ狂言のくだりは少女漫画を参考にしたそうだ。
A子はなおもレイプを主張したが誰も信じなかった。
A子は停学になった。退学にしてほしかった。モンペはまた来たが、追い返された。
その後モンペ母は旦那に離婚してくれと言われたらしく、自分のことに手一杯で娘にはあまりかまわなくなった。

停学明け、なぜかA子は「真実の愛に目覚めた。男なんか不潔で汚い」と言ってC子に告った。
しかしC子ファンの女子生徒、かくれC子ラブの男子、そして俺にコテンコテンにされ、再度敗走。

やつは俺とC子がいい感じになりかけているのを鋭い嗅覚で気づいたらしく
俺たち二人の悪い噂(妊娠中絶とか、クスリとか、すごいのになると銀行強盗(笑)とか)を流そうとしたが
もちろん誰も信じなかった。
むしろ俺とC子は共通の被害者ってことでさらに親密になれた。

A子はその後「あんたたちのどっちでもいいからアタシと付き合え!!」と主張して
校内で殴りかかってきたので、俺がC子をかばってわざと殴られた。
そしてわざと派手に吹っ飛んでやった。このことで過去のゲロトラウマも克服できた。

殴ったことでまた問題になって、やっとA子自主退学。
離婚調停に忙しいらしいモンペ母は来なかった。
そして学校に平和が戻った。
めでたしめでたし。

ほんとはこんなに波乱万丈じゃなくて長期間だらだらやってたんだけど、
まとめたら年がら年中大騒ぎしてるみたいな話になってしまった。

C子とは付き合えました。
告ろうとチャンスをうかがってるうちに、なんか事実上つきあってるみたいな雰囲気になって
「俺たち付き合ってるよね?」って聞いたら
「え、違うの?私だけがそう思ってるんだったらショックなんだけど」
って言われた。
30 12月

○○によくいるような奴(つ)

小学校の時、親友ってくらい仲良くて毎日遊んでたA男と大学で再会した。
いきなり「トッチ」(←俺の小学生の時の渾名wwwハズカシス」と呼ばれて振り返ったら
別人かってくらい太ったA男がそこにいた。

「A男か…か、変わったな」
「トッチは変わらないなー、すぐわかったよ」
なんて会話をして、ちょっと昔話をしてから、今何してんだって話をした。
その結果、A男と俺は一般教養のクラスは違うが同じ学部(デカイ)であることがわかった。

で、その日は二人で飲みに行った。
昔話をしてるうちは良かったんだが、A男は高校でちょっと対人関係につまずいて
ネットにハマり、ネトゲ板かν速か萌えコピによくいるような奴になっていた。
ν速のアレはほとんどがネタだと思うけど、A男のそれはマジだった。

当時俺は某スポーツ系サークルに入っていた。
それを言うとA男はみるみる不機嫌になり
「あんなビッチばっかりの集団によく混ざってられるな」
「いわゆるスイーツ(笑)のクソ女ばっかじゃねえか」
「親から譲り受けた黒髪をわざわざウンコ色に染めるバカ」
といきなり罵倒を始めた。ネット上でならまだしも、ほんとに自分の口で
「スイーツ(笑)」とか「非処女はカス、生きる価値なし」と言うやつを初めて見た。

でも俺も2ちゃんねらーであることは確かなので
人のことは言えねーかと思って、場を盛り上げるため、実況民であることや
漫画はあらかじめ漫画板で評判見ないと買わないようにしてること等を話した。
A男は嬉しそうだった。
「やっぱトッチだけは俺のことわかってくれるな」
なんて言っていた。

その後、A男は俺とやたら一緒にいたがるようになった。
サークルのやつらとしゃべってても割り込んでくるし、学食でメシ食ってても隣に座りたがるし
ガンガンメールしてくるし、電話出ないと不機嫌になるし。お前は彼女か。
A男には言ってなかったが、俺にはいい感じになりかけてるB子がいた。
まだエッチはしてなかったが、何度かデートして、お互い好きだってことは伝えてたから
まあ実質付き合ってるようなもんだ。
キャバ嬢みたいな外見には程遠いが茶髪だしオシャレだし、飲んべえだし(タバコは吸わない)
いかにも黒髪処女大好きなA男の嫌いそうな女だった。
だからA男には言わない方がいいだろうと思っていた。

夏休み、サークルで海合宿しようという計画が持ち上がった。
A男には「サークルで合宿行くから、その間は電話もメールもつながんねーぞ」
とだけ言っておいた。
だが当日、集合場所に行ってみたら何とA男がいた。腰が抜けるほどびっくりした。
他のメンバー(女の子)にしつこく付きまとって、
「教えろ、教えるまで離れない、家までついていく」と脅したらしい。
そのメンバーには俺から平謝りに謝った。

当然俺を含めたサークルメンバーや先輩に「帰れ」「連れていくわけないだろ」「誰だお前」と
責められまくるA男。A男、しばらくプルプルしていたが号泣。
地団太踏んで号泣。えぢて、しゃくりあげて、何十分も泣きやまない。
結局部長(すごくめんどうみのいい、良すぎる人)がOKを出してしまい、A男もつれていくことになった。
俺はまた皆に謝り倒した。
行きの車内、俺はB子と隣同士でラブラブしながら行く約束だったのに、隣はA男。
げんなりだった。

俺はB子を危険にさらしたくなかったのでA男に、俺とB子がいい感じだと知られたくなかった。
だが当然、A男にべったりまとわりつかれてる俺がB子には不満。
せっかくの合宿なのに、ろくに話もできてないし。

とりあえず海で遊んだあと、夕方からBBQになった。
火をつけるのに協力するでもなく、野菜を切るでもなく、突っ立って
「早くしろよ」
「最近の女はろくに料理もできないからな。手際悪くて当然か」
「男に寄生して屁こいて寝てるだけ。男に股開いてりゃ金が入ると思ってんだろ」
などと女性陣に向かって暴言を吐きだす。俺が注意すると
「トッチはどっちの味方なんだよ!!」
と目をうるませて怒鳴る。
さすがの俺も「こいつマジモンだ。きめえ。昔のA男はもういないと思った方がいい」と悟った。
「お前帰れよ。駅まで送ってやるからもう帰れ。お前邪魔。いてほしくない」と言った。
顔真っ赤にしてプルプルするA男。

そのとき俺の背後からB子が
「あんた最低。何しに来たの?場の空気壊して楽しい?みんなを不愉快にして楽しい?
一日中ずっと他人に嫌な思いさせることばっかり言って、働きも片づけもしないし、散らかしてばっかりで
ニヤニヤしながら女子の足とか蹴って、いったい何がしたいわけ?」
と言った。
ちなみに合宿直前、B子は夏向けに、髪をより明るい茶色のショートカットにしていた。
茶髪ショートカット、活発で率直、片手に缶ビール(BBQ中だから)、A男の大嫌いな女像だった。
(他にもっとキャバぽいメイクの付け睫毛バシバシのガン黒ギャルもいたが
そっちはA男に近寄りもしなかったので被害にはあってなかった。)

A男はブチギレた。
B子を殴ろうとしたが、B子によけられてよろけ、砂に膝をついた。
膝をついたままB子を指差して
「お前っ、非処女だろ!!!!」と怒鳴った。
B子は「あんたになんでそんなこと言わなくちゃならないのよ!!!!」と怒鳴り返した。
もっともだった。A男は詰まった。
俺は当たらなかったとはいえ、B子を殴ろうとしたことにブチギレて、横からA男に飛び蹴りした。
A男は吹っ飛んだ。生まれてはじめて飛び蹴りがきれいにキマって、こっちが驚いたくらいだった。

倒れて泣いてるA男の両脇と脚を3人の先輩が無言でかかえて、車に積み込んだ。
A男が窓から「トッチー!俺に何か言うことねえのかよー!!」と言うから
「二度と電話すんな」と言った。
その後先輩たちはA男を駅に置いてきてくれた。また俺は平謝りした。

B子にも土下座して謝った。
B子には「俺男くんも処女とかそういうの気にする人なの?」と言われたが
「真剣に付き合った結果なら当たり前だと思うし、ぜんぜん気にしません」と答えた。
まあまあ及第点の答えだったらしく、許してもらえた。

合宿から帰ってからもA男はガンガンメールしてきて、電話は出なかったけど
「ビッチにたぶらかされやがって」
「マンコの分際で俺に生意気な口をきいたあのクソ女を許さない」
などという電波なメールが溜まっていった。
ある程度溜まったところで、親しい講師と事務局に見せて「怖い」と相談した。

大学側から無事注意がいったらしいので、そこで着拒にした。
俺とB子は正式に付き合った。
A男は俺と同じゼミになることをまだ狙ってたらしいが、直前に回避した。

ある時、帰ろうと思って学内の自転車置き場にいたらA男が立ってて
「ビッチのマンコに骨抜きにされやがってよ!くっさい非処女押し付けられてくやしくねーのか、バーカ!」
と怒鳴られた。
なんかもうどうでもよくなって「いや、B子は処女だったし」と正直にポロっと言ってしまった。
その瞬間のA男の顔は忘れられない。
ショックとうらやましさと嫉妬と俺に対する執着とで呆然…って感じ。
ざまぁと思わないでもなかったが、それより「こいつほんとうにどうしようもねーな」
という思いがまさった。

それきりA男のストーカー?はやんだ。
俺とB子はもう卒業して就職してるけどA男はまだ在学中らしい。
B子とは春から同棲してます。親に紹介済みです。

29 12月

B子は処女ですよね!(つ)

ぬるめ。

登場人物
・A男(俺男の後輩)
・B子(派遣事務員)
・C太(B子の関係者)
・俺男(A男とペアで行動することが多い)

これまで女っ気ゼロだったうちの職場に新しくB子という派遣事務員が入った。
B子は大人しい子で、髪も染めていないし、化粧もファンデーションをうっすら、服は機能性重視。黙々と仕事をこなす。
まあ決して美人ではないが、あたりのやわらかい感じで、脂の抜けたおっさんが「息子の嫁にしたい」ってタイプ。

A男「B子って絶対処女ですよね!」
俺男「なんで言い切れるんだ。本人に聞いたのか?」
A男「それがなんか誤魔化されちゃってー」
俺男「聞いたのか!?」
A男「いやいやさすがにズバリ「処女なの?」とは聞いてないですよ。彼氏いるかどうか聞いたらいないって言ったから」
俺男「『今は』いないだけかもしれんがな」
A男「いやーあれは絶対彼氏いない暦=年齢ですって!」

A男はB子がお気に召したらしく、隣の席に配置されたB子に事あるごとに話しかけていた。
データ入力中だろうが書類整理中だろうがお構いなし。
B子がちょっと困ってる感じだったので、俺男は「仕事中に話しかけると気が散るだろうから控えろ」と釘を刺した。
だが「隣の机に女の子が座ってるなんて、中学以来なんですよねーなんか舞い上がっちゃってー」
と浮かれるA男の耳には右から左だった。ちなみにA男は、本人いわく素人童貞。
数日後、俺とA男が出先から会社に戻ったら、ちょうどB子が携帯電話で電話しながら帰っていくところだった。
お互いに「お疲れ様」とすれ違ったんだが、隣のA男が突然「ハァ!?」と素っ頓狂な声を出した。

俺男「いきなりどうした?」
A男「B子、今「C太」って言いましたよ!」
俺男「C太?お前の知り合い?」
A男「違いますよ!電話の相手、男ですよ!この前は彼氏いないって言ったのに!」
俺男「昨日から付き合い始めたんじゃないのか」(笑い話っぽく)
A男「タメ口でしゃべってたし!」
俺男「そりゃお前、いくらB子でもプライベートまで敬語はナシだろうよ」

次の日、A男のB子への態度がころりと変わった。
B子に対してだけ不機嫌そうな口調。
データ入力を頼む時、わざと大きな音を立ててファイルを置く。
B子が「皆さんご自由にどうぞ」と自腹で冷蔵庫に常備しているアイスコーヒーを飲んでマズイと文句をつける。
冷房に弱いらしいB子がカーディガンを羽織って寒そうにしているのにさらに温度を下げる。
俺はこの猛暑の中外で働いてるのに、B子は一日中冷房の効いた部屋にいれていいよねーと嫌味を言う。
B子はなんでもないような顔をしていたが、俺男や同僚が見かねて昼食の席でちょっとキツめに注意した。
A男は「えー俺そんな態度悪かったですか?B子さんに悪いことしちゃったなー」とはぐらかし、午後からはまあ普通の

態度に戻った。

そしたらその日の夕方、噂のC太がB子を迎えに来ていた。
またしてもB子と入れ替わりで会社に戻ってきた俺男とA男、ばっちり目撃。
C太はB子と同い年ぐらいで、思わずまじまじ眺めてしまった俺にぺこりと会釈してくれた。
B子が出て来るとニコニコしながら手を振って、B子もC太を見つけて嬉しそうに駆け寄った。
そしたらA男が二人を指差していきなり大笑いし始めた。

A男「ちょ、自転車ってwwwいい年して自転車でお迎えってwww
   ていうかこんな時間(五時)に迎えに来れるなんて、彼氏ひょっとしてニート?www」

C男が不愉快そうな顔をしたのでいい加減怒鳴りつけて黙らせるべきか、と俺男が息を吸い込んだところで、
B子がC太の後ろに座って、ぎゅーっと背中にしがみついた。

B子「ねえC太ーおなかすいたよー早くご飯いこうよー」
C太「ん、そっすねー。そんじゃ、俺らこれで失礼しまーす」
B子「俺男さんA男さん、どうもお疲れ様でした」(キリッ)
C太「さーて今日はガンガン飲んでイヤなことふっとばしましょー」
B子「そうしましょー」

B子達は『耳をす●せば』みたいに仲良く二人乗りして去って行った。
悔しそうに何度も舌打ちを繰り返すA男の肩を叩き、牛丼をおごってやった。

次の日からA男はB子と必要最低限の会話しかしなくなったが、勤務時間中のオフィスではそれが当然だし、
B子もその方が気が楽そうだったので放置中。
A男はどうも本気で処女信者だったみたいで、
C太といちゃつくB子を見て「あーこりゃヤってるわ」と一気に冷めたらしい。

ちなみにB子にこっそり「あのC太って彼氏なの?」と聞いたら「いえ、弟です」だとさ。

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